日経SDGsフォーラムシンポジウム 登壇

日経SDGsフェス に登壇させていただきました!

危機的状況 打開へ サステナブルに挑む 23年12月SDGsフェス

日経SDGsフォーラムシンポジウム

概要:

2030年を達成年限とするSDGs(持続可能な開発目標)は、その中間年を過ぎた。気候変動や感染症、紛争、景気低迷など、世界は複合的な課題に直面し、その達成は危機的状況にある。日本経済新聞社と日経BPは、23年12月4、5日の2日間にわたり、「日経SDGsフォーラムシンポジウム」を開催した。企業経営者を中心に、各分野の専門家を集め、SDGs達成に向けた取り組みや課題解決の方策などを紹介。危機的な状況を打開するため、取り組みを加速させる必要性を訴えた。

【トークセッション】エシカル消費で変わる未来

エバンズ 亜莉沙 氏 エシカルコーディネーター
末吉 里花 氏 エシカル協会 代表理事/日本ユネスコ国内委員会 広報大使
聞き手 羽生 祥子 日経xwoman 客員研究員

アーカイブ: https://channel.nikkei.co.jp/202312forum/05a07.html

以下採録:

羽生 エシカル消費はSDGsの12番目「つくる責任、つかう責任」に関わる重要テーマだ。

末吉 エシカルは英語で「倫理的な」という意味だが、私たちが推進活動を行うエシカルにおける意味は「社会や地域に配慮した考え方や行動」を指す。消費者庁はエシカル消費をただのブームではなく日本の文化として推進している。日本が大切にしてきた「お互い様」「思いやり」などの価値観と非常に親和性が高いものだ。

エバンズ 私はエシカルコーディネーターとして、地球に優しいライフスタイルを自分自身が実践しながら周りにも伝える活動をしている。米ポートランドと千葉・柏の葉のまちづくりプロジェクトや、事業者から出た端材を使ってウェディングドレスを作る蒲郡市の新規実証事業プロジェクトなどに関わってきた。

羽生 エシカル消費について、企業はどのように取り組む必要があるか。

末吉 今後企業にますます情報開示が求められる。2023年8月に不平等・社会関連財務情報開示タスクフォース(TISFD)が動き出した。人権や社会関連の枠組みができると、自社だけでなくバリューチェーン上の労働者のことも考えなければいけない。グローバル企業のみならず国内企業もこうした国際的なルールへの注視が必要だ。

エバンズ 欧州ではサーキュラーなデザインを取り入れたブランドが増え、消費者の意識も高まっている。しかし海外に比べて日本はサステナブルな商品を購入する割合が低い。どういうものが環境にいいのか分からないという意見も多く、企業側がどうコミュニケーションをとるかが課題だ。

日本では若い世代ほど社会問題に関心を持ち、情報を積極的に入手している。コミュニケーションを多くとるブランドを「信頼できる」と感じ、商品を購入したいと考える人が増えているようだ。

羽生 企業も正しい情報を学ぶ機会が必要になっていると感じるが、好事例はあるか。

エバンズ 私はソーシャルグッドプロダクト・アワードの審査員を務めているが、様々な専門家や消費者が審査員としてアワードを決めている。受賞に至らなくても翌年すばらしい商品にアップデートされることもある。様々な視点で意見交換をすることが良い商品を生み出す。

末吉 エシカル消費が進んでいるスウェーデンでは、客が賢い選択を簡単に行えるよう壁面に認証ラベルの情報を掲載するスーパーや、生涯無料で修繕してくれるデニムブランドの店がある。生活の質を高める、わくわくする未来につながるメッセージを伝える企業もある。日本企業の伸びしろに大いに期待したい。

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